RI会長からのメッセージ

バリー・ラシン

2018-19年度会長

2018年9月

ロータリーが一日に行う活動のすべてをスナップ写真で捉えたとしたらどうでしょう?たったひとつの団体がこれほど多くのことを一日で達成できるとは、到底誰にも(ロータリアン以外には)信じられないでしょう。この写真には、熱心なボランティアたちがポリオ撲滅活動にあたり、小口融資を手配し、安全な水を提供し、青少年を指導するなど、多くの活動に尽力する姿が写っています。

これらはすべて、ロータリーが世界中に広がり、クラブ会員が地域社会に関わっているからこそ可能なのです。奉仕活動を行う地域社会の一員であるロータリー会員は、そのニーズを理解し、地元とつながりがあり、すぐに行動を起こすことができます。あらゆるロータリークラブの会員基盤が地域社会の多様性を反映すべきなのは、このためです。

この点で、ロータリーは大きく前進してきました。エジプトやインドネシア、ケニアでは、ロータリー会員のうち女性が占める割合は50パーセントに近づいています。また、クラブ会員の年齢も多様になりつつあります。どの地域社会でも、若い職業人が社会のために才能を発揮し、社会に貢献し、メンターから学びたいと望んでいます。ロータリーの理念を彼らに伝えましょう。ロータリーのホームページ(www.rotary.org/ja)の「若い世代の職業人とともに」キットには、地元の若いリーダーやロータリーの学友に働きかけるための行動計画が紹介されています。

ロータリーに地域社会をより良く反映するための力強い助っ人となるのが、ローターアクトです。ロータリーと同じくグローバルな組織であり、25万人の会員を擁し、奉仕とリーダーシップというロータリーの価値観を共有しています。ローターアクターは私たちのパートナーです。一緒にプロジェクトを実施し、イベントで講演してもらい、クラブへの入会を誘いましょう。世界各地で、熱心なローターアクターたちがロータリーの会員となっています。また、ローターアクトの会員でありながら新しいロータリークラブを立ち上げるローターアクターもいます。

世界はロータリーを必要としています。そして、ロータリーはもっとよいことをしていくために強いクラブと熱心な会員を必要としています。ロータリー入会に関心のある人びとを誘うは、私たち一人ひとりの責任です。ロータリー入会に関心のある人に対して適切なクラブを紹介するための「入会候補者情報プログラム」を利用してください。そして、ロータリー会員であり続ける理由をすべての会員が持てるようにしましょう。有意義なプロジェクトに参加し、楽しむことのできる強いクラブを育てることで、ほかでは見出せない価値を会員に提供できるのです。

奉仕活動のスナップ写真に写しだされたロータリーのストーリーを、世界に発信しましょう。性別や年齢にかかわらず、社会に貢献する方法を探しているリーダーに声をかけてください。そうすることで、地域社会のインスピレーションになり、ロータリーが世界でよいことをし続ける後押しができるのです。


2018年8月

「世界を変えたければ、家に帰って家族を大切にしなさい」とはよく知られた格言です。これは、外の世界のニーズを無視するべきだということではなく、内なるニーズに目を向けるべきだということです。

奉仕を優先していると、「奉仕」らしいこと(プロジェクト、計画立案、ニーズのある人に目に見える恩恵をもたらす活動など)にだけ集中したくなることもあります。しかし、効果的に活動するには、家庭をきちんとしなければなりません。ロータリーでは、これはロータリーの方針に従って行動すること、敬意をもって他者に接すること、「四つのテスト」に従うことを意味します。慎重に計画を立ててリソースを賢明に管理し、活動の影響を最大限にすることを意味します。また、熱意ある会員から成るロータリーの会員基盤を固め、健全さを保つことで、ロータリーの長期的な健全性を守ることを意味します。

ロータリーの会員数はこの20年間、120万台のままです。伸びがなく、会員の年齢層はあがってきています。影響を与えられるだけの知識もモチベーションもないクラブが多すぎるのです。ロータリーが世界的に何を行っているのか知らないクラブや、ロータリーのプログラムや財団について知らないクラブ、ロータリーの活動にどうやって参加できるかすら知らないクラブが多すぎます。そして、いまだに男性が会員の大半を占めています。奉仕活動の意欲がある女性に選ばれる団体になれるようなことを、充分に行っていないのは明らかです。

ロータリーは何より会員制団体です。掲げた目標を達成したいのであれば、まずは会員増強に取り組まなくてはなりません。私たちの誰もが、入会候補者をロータリーに誘うだけでなく、クラブが何か価値のあるものを新会員に提供し、迎え入れられるようにして、会員増強に真剣に取り組む責任があります。例会に来て戸惑っている人がいたら、席を勧めて会話に招き入れてあげましょう。強い関心を寄せているロータリーのプログラムがあれば、必ずクラブにそのことを伝えて、プログラムに参加する方法を教えましょう。地域社会でニーズを見つけたら、次の例会で話し合いましょう。積極的で、世界に影響をもたらす力を持つ団体の一員となりたいなら、まずは内から始め、ロータリーの中でインスピレーションになることです。


2018年7月

一年前、国際ロータリー理事会は、ロータリーとその未来に向けた私たちの大志を表した新しいビジョン声明を採用しました。「私たちロータリアンは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能な良い変化を生むために、人びとが手を取り合って行動する世界を目指しています」というものです。

このシンプルな一文には、ロータリーの本質が凝縮されています。私たちは団結します。なぜなら、団結すればひとりよりもずっと大きなことが成し得るからです。夢想家ではなく行動人である私たちは、行動を起こします。地元でも、世界でも、ロータリーの活動が終了した後もずっと続く永続的な変化を生み出すために、ロータリーは活動します。そして、おそらく何より大事なのは、ロータリーは自分自身に変化を生み出すために活動するということです。周りの世界をより良くするだけでなく、私たち自身がより良い人間になるために。

フランス人作家のアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリは、「船を造りたいなら、木を集めさせたり、作業や任務 を割り振るのではなく、はてしなく続く広大な海への切望の心を培うことから始めなさい」と言ったとされています。私たちは皆、望みを抱いてロータリーに入会しました。影響を及ぼしたい、世界を変えたい、自分ひとりの存在よりも大きな何かの一部になりたい、という望みです。その切望、そのより良い世界とその世界を築くための役割のビジョンこそ、私たちのロータリー活動を支えるものです。これこそ私たちがロータリー会員になった理由であり、奉仕活動を行う理由であり、私が本年度のテーマ、「インスピレーションになろう」を選んだ理由です。

人びとの暮らしを変えるような影響をもたらす活動を行うことで、ロータリーに地域社会のインスピレーションになってほしいと私は思っています。今こそ、活動を阻んでいる障壁を取り除き、前に踏み出すときです。クラブの規則を変更したり、さまざまなニーズに応える新しいクラブを結成できるようにしましょう。ローターアクトの強化に取り組み、ローターアクトクラブからロータリーへとスムーズに移行できるようにしましょう。すべてのロータリアンがロータリー会員であることに永続的な価値を見出せるように、全員が自分にとってベストの形で奉仕活動が行えるようにしましょう。

私たちがロータリーで行おうとしている真に持続可能な奉仕は、自分が行う活動のすべてをより大きな、全世界的な生態系の一部としてとらえることを意味します。本年度は、環境問題が私たちの活動にもたらす影響を取り上げて、持続可能な奉仕活動のインスピレーションになることを全ロータリアンに呼びかけます。環境は6つの重点分野すべてにおいて大きな役割を担っており、その重要性は気候変動の影響が明らかになるにつれ高まる一方です。環境問題を6つの重点分野とは別物としてとらえる見方からはもう脱却するべきです。きれいな空気、水、大地は、地域社会の健康にとって欠かせません。そして、私たちが求めるより良い、より健全な未来にとっても欠かせないものです。

インスピレーションになりましょう。力を合わせれば、私たちは世界にインスピレーションを与えることができるのです。